電話ってのがあんまり好きじゃなかったんですけども、
高校を卒業して、一人暮らしを始めるにあたって、
電話を使う機会が多くなりました。
めんどくさがりなので、メールはあまりしたくないんですよ。
相変わらずしゃべるのは苦手です。
地元の友達、大分での友達、大阪での友達、、、
あたしゃ幸せだネェ、なんてまるちゃんのように思ったり思わなかったり。
そんなことを思いつつ、ふとケータイを見ていました。
好きなコに電話かけた記憶が今になって蘇ってきました。
19の頃でした。
高校を卒業して、特にアテもなく彷徨っていた日々でした。
そんな中、目も眩むようなコが現れたんですよ。
そして…勇気を振り絞ったんです、こんなチキン野郎のボクが。
卒倒するか!?って勢いで電話番号を聞いたんです。
「でででででんわばばばんごうおしええて?」
気取った割にはカミカミでした。
アウトだろ…と思いきや、おっけーを貰えました。
その夜、電話しようかしまいか、迷っていました。
電話かけたはいいけど、お父さんとか出たら…
いや、「お父さん」とか言ったら絶対怒られるし。
ベタに『お前は俺のお父さんちゃうわボケー』とか言われるわ。
もしかしたらお兄さんかもしれんし、性転換した元お姉さんかもしれん。
いやいや、そもそもこの番号ケータイみたいやからお父さん出らんやろ、
だいじょぶだいじょぶ、何ビビってんの俺?
……ちょっと心配やし、キャリア調べてみよ。※
…よし、ドコモやな、おっけ、じゃあ電話してみよ。
などとココロの葛藤を乗り越え、電話を掛けてみました。
プルルルル、プルルルル……
緊張の一瞬でした。
現実はそんなに甘くなかったんです。
電話が繋がった瞬間、『もしもし』という声が聞こえてきたんです。
文字越しではこの声をうまく伝えることができないんですけども、
こう、なんというか、とても、太く強い声でした。
ここでボクはある確信に辿りつきました。
ア イ ツ 、 間 違 っ た 番 号 教 え や が っ た
ハメるつもりがハメられてしまったようです。
あ、言葉が不適切でした、申し訳ありません。
とかくボクはハメられてしまったんです。
純情なボクは弄ばれてしまったんです。
あのコは今頃ボクのことを笑いのネタにしているんだろうな、
と思うとふつふつと怒りのようなものがこみ上げてきました。
『もしもし?』電話の主が疑っております。
彼女はどうしようもないビッチだとしても、
この男性に罪はないんです。
彼を傷つけちゃいけない、八つ当たりなんて男らしくもない。
向こうもボクの電話番号がわかっているだろうから、
もしかしたら警察に突き出されるかもしれない。
ここで脳ミソをフル回転させた結果、次の言葉が捻り出されました。
「もしもし、私天宮ファンドのいけだと申します、お世話になります」
「この度はお得な投資先についてお知らせさせていただくお電話差し上げました」
今思ったら「番号を間違いました、申し訳ありません」で済む問題なのに、、、
若かりし頃ってのはどうしてモノを難しく考えてしまうんでしょうね?
まぁ、いいか。
今日は
コレを見ながらお別れです。
不謹慎かと思いますので、笑えない方はどうぞお静かにブラウザを閉じてくださいませ。
※当時は番号によってキャリアが振り分けられていたため、
やり方さえ知っていればある程度情報がわかったんですお( ^ω^)
P.S. あ、名前がみゅうすけからゆうすけ119MHzに進化しました。
どうぞどちらでも構いませんのでお好きな方で呼んでくださいまし。